コロナウイルスと離婚
目次
1.コロナと裁判所の状況(名古屋・愛知県内の裁判所。令和2年4月から6月にかけて)
まず4月、緊急事態宣言を受け,名古屋・愛知県内の裁判所で予定されていた調停・裁判期日の大半が、一斉に延期となりました。当事務所にも裁判所の各部署から続々と中止・延期の電話がかかってきました。
しかし、現時点(令和2年6月)では解除宣言もあり、延期後の期日について徐々に調整・決定がされています。
裁判所も、4月から5月頃までは職員の出勤人数を減らしていたようで、通常時と比べて連絡に混乱が生じていたこもありましたが、これも落ち着いたようです。
現在、ご自身で離婚調停をされている方や、これから自分で調停を申立てる予定の方は、裁判所が動いているか不安だったかもしれませんが、問題はなさそうです。
2.外出自粛中に離婚問題・DVやモラハラが発生
緊急事態宣言が出されていた頃、コロナウイルスのため自宅で過ごす時間が増えた結果、仲が深まる夫婦もあれば、険悪化してしまった夫婦もおられます(実際、当事務所でも相談が増えています)。
ただでさえ、急に長時間一緒に過ごすとケンカになりやすいものですが、今回はウイルスにかかってしまう危険の不安、予防対策についてのそれぞれの温度差、外出や遊びができないストレス、子どもが遊べないストレスや退屈で暴れる、休業による収入減・失業危機など、夫婦がマイナスの精神状態になる要素が多数あります。
そのため、夫婦の対立が深刻化したり、モラハラやDVが発生・エスカレートしやすくなってしまうのです。また他人と会う機会が限られ、悩みを聞いてもらえる場が減ったことも、より家庭内の問題を深刻化させてしまうでしょう。
3.再構築できるか
「緊急時に、人は本来の姿を表す」とも言われます。
普段はある程度取り繕うことができるが、「いざ」という瞬間にこそ、真の姿を見せるということだと思います。
コロナがやや落ち着いたいまだからこそ、険悪化してしまった夫婦関係を、もう一度再構築することができるか、それとももう、一生のパートナーとして過ごすことはできないのか、冷静に関係を考えるときかもしれません。
4.モラハラ・DVには客観的視点を
これまでモラハラ・DV案件に携わってきて感じることですが、被害者の方はパートナーから、精神的にコントロールされてしまっています。
客観的にみたらおかしい・明らかに理不尽とわかる相手の批判や罵倒を、真剣に受け止めてしまい、「自分のほうが悪いのでは」と思い込んでしまうのです。
特に、これまでの外出自粛期間中に、家庭という閉じた環境で過ごし続けた結果、そのコントロールされた関係がより悪化する危険もあります。
そのため、客観的かつ、正確な知識に基づいた相談を受けることが重要なのです。
特に現在ではネットに情報が溢れているため、モラハラで弱った精神状態では、正否不明な情報に振り回され、より混乱したり、間違った思い込みにとらわれてしまいがちです。
これを防ぐためにも、時間をとって、専門家にしっかりとあなたの話を聞いてもらうべきです。
パートナーのモラハラ言動で精神的に追い詰められてしまっている方は、弁護士の法律相談で、違う視点が開けるかもしれません。
一度、新たな見通しを探してみませんか。
執筆者情報
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最も大事なこと、それは、お客様と信頼関係を構築すること。
弁護士にしか話せないこと、言えないこともあります。時間をかけても信頼関係を構築することが何より大切だと思っています。話しにくいこと、言いたくないことも出来るだけ話してもらえるよう、私はまずお客様の話す内容を時間をかけて細部までよく聴き、真意をつかみ取るように意識しています。お客様の話す内容については、単にご要望を伺うだけではなく、何故そのような心情に至ったのかを背景事情も踏まえて私なりに分析し、お客様の真意に見合った解決案を提示することを心がけています。
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