熟年離婚

「子どもが独立したのを機に、これからの人生は自分らしく生きたい」 「定年退職した夫と毎日顔を合わせるのが、思った以上に苦痛になってきた」
長年連れ添ったご夫婦のなかには、このようなお気持ちを抱えながら離婚を考える方が少なくありません。いわゆる「熟年離婚」です。
しかし熟年離婚は、若い世代の離婚とは性質が大きく異なります。子どもの親権や養育費が争点になることは少ない反面、長年の婚姻生活で築いた財産の分け方や、老後を支える年金・退職金の扱いといった、これからの人生を左右する金銭問題が一気に表面化します。
このページでは、名古屋で離婚問題に注力する鈴木洋平法律事務所の弁護士が、熟年離婚にまつわる定義・最新の動向・原因から、財産分与・年金分割・退職金・住居といったお金の問題、後悔しないための準備、弁護士に相談するメリットまでを体系的に解説します。
目次
熟年離婚とは|定義と最新の動向
熟年離婚の定義は「婚姻20年以上の夫婦の離婚」
「熟年離婚」と聞くと、50代・60代の夫婦の離婚を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、法律上の明確な定義があるわけではなく、一般的には「婚姻期間20年以上の夫婦が離婚すること」を熟年離婚と呼びます。
そのため、たとえば50代の夫婦であっても、結婚してから数年しか経っていない場合は熟年離婚には該当しません。逆に、20代で結婚して40代で離婚するケースは、年齢としては若くても熟年離婚に分類されます。
ポイントは「年齢」ではなく「婚姻期間の長さ」であると押さえておきましょう。
熟年離婚は今も増え続けている
熟年離婚は、ここ数十年で大きく増加してきました。厚生労働省「令和4年(2022年)人口動態統計」によると、その年に離婚した夫婦のうち約21.7%、件数にしておよそ3万9千組が婚姻期間20年以上の熟年離婚にあたります。
離婚全体の件数自体は減少傾向にあるにもかかわらず、熟年離婚の割合は高止まりしており、離婚するおよそ5組に1組は熟年離婚という時代になっています。
背景には、平均寿命が延びて「定年後の人生」が20年・30年と長くなったこと、女性の社会進出が進んで経済的に自立しやすくなったこと、年金分割制度が浸透したことなど、さまざまな要因があります。
熟年離婚は「妻」から切り出されることが多い
熟年離婚のもうひとつの特徴は、妻側から切り出されるケースが多いことです。
長年、家事・育児・介護を担いながら夫を支えてきた女性が、子育てが一段落したタイミングで「これからの人生は自分のために使いたい」と決意するパターンは典型的です。一方で、夫側は妻が離婚を考えていることに気づいておらず、定年退職と同時に離婚を切り出されて初めて事態を知る、というケースも少なくありません。
タイミングとしては夫の定年退職前後が多い傾向にあります。これは退職金や年金分割といった経済的な精算がしやすい時期にあたることも一因と考えられます。
熟年離婚の主な原因・きっかけ
熟年離婚に至る理由は、一つだけということはほとんどありません。長年積み重なった小さな不満や違和感が、子どもの独立や夫の定年退職といった「節目」をきっかけに一気に表面化することが多いのが特徴です。
ここでは、熟年離婚で典型的に挙げられる原因を紹介します。
価値観・性格の不一致
「会話がなくなった」「一緒にいても楽しくない」「価値観が合わない」といった、若年層の離婚理由でも多い項目は、熟年離婚でも上位を占めます。
20年以上連れ添うなかで、お互いの価値観のズレや関心の方向性の違いが少しずつ蓄積し、子育てという共通の役割がなくなった瞬間に「この人と残りの人生を過ごせるだろうか」という疑問が表面化するのです。
定年退職を機にした夫婦関係の変化
熟年離婚に特有のきっかけが、夫の定年退職です。
それまで日中は別々の生活時間を送っていたご夫婦が、退職をきっかけに四六時中顔を合わせるようになります。妻にとっては、自分のペースで保ってきた生活リズムを乱されるストレス、夫の家事への無関心、過干渉などが一気に重荷になります。これがいわゆる「夫源病(ふげんびょう)」と呼ばれる体調不良につながることもあります。
不貞行為(不倫)
長年にわたる不貞を、子どものために我慢してきたケース、また熟年期に入ってから新たに不倫が発覚するケースの双方があります。前者の場合、積み重ねてきた精神的苦痛は計り知れず、慰謝料請求と合わせて離婚に踏み切る方も多くいらっしゃいます。
モラハラ・DV
身体的な暴力だけでなく、長年にわたる暴言・無視・支配的な言動といった精神的DV(モラハラ)も、熟年離婚の重要な原因です。「我慢すれば家庭が保てる」と耐えてきた方が、子どもの独立を機に「もう自分の人生を取り戻したい」と決断されるケースは非常に多くあります。
介護・親族関係の負担
配偶者の親の介護を一方的に押し付けられる、嫁姑問題が長年解消されない、といった親族関係のストレスも熟年離婚の引き金になります。さらに、これから配偶者本人の介護も担うことになる将来を考え、「ここで決断しないと自分の人生がなくなる」と離婚を選ぶ方もいらっしゃいます。
子どもの独立
「子どもが大学を卒業するまでは」「結婚するまでは」と離婚を先延ばしにしてきた方が、子どもの独立とともに動き出すパターンも典型例です。子どもへの影響を最小限にできる時期を待っていた、ということになります。
熟年離婚で揉めやすい4つのお金の問題
熟年離婚の最大の特徴は、金銭面の精算が極めて複雑になることです。婚姻期間が長い分、夫婦で築き上げた財産は多く、退職金や年金といった老後資金の分け方も問題になります。
ここでは、特に揉めやすい4つの論点を順に解説します。
①財産分与|婚姻中に築いた財産は原則「半分ずつ」
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産を、離婚時に分け合う手続きです。婚姻期間が20年以上にわたる熟年離婚では、分与対象となる財産が大きくなる傾向にあります。
財産分与の対象になるもの(例)
- 預貯金(夫婦どちらの名義であっても婚姻中に築いたものは対象)
- 不動産(自宅・投資用物件など)
- 有価証券(株式・投資信託など)
- 自動車
- 生命保険の解約返戻金
- 退職金(後述)
- 婚姻中に貯めた「へそくり」
財産分与の対象にならないもの(特有財産)
- 結婚前から各自が持っていた財産
- 婚姻中に相続・贈与で得た財産
財産分与の割合は、専業主婦(夫)であっても原則2分の1です。「自分は働いていないから財産分与は受けられない」と誤解されている方も多いのですが、家事・育児によって配偶者が外で働けたという「貢献」が評価されるため、収入の有無に関係なく半分を請求できるのが原則です。
熟年離婚では分与対象財産が多岐にわたるため、**「相手の財産をすべて把握できているか」**が極めて重要になります。別居後に通帳や保険証券を見られなくなると、財産の全容を掴むのが難しくなるため、離婚を切り出す前から準備を進めることが大切です。
②年金分割|厚生年金の納付記録を夫婦で分け合う制度
年金分割は、婚姻期間中の厚生年金(旧共済年金を含む)の保険料納付記録を、夫婦で分け合う制度です。離婚後、自分自身が将来受け取れる老齢厚生年金の額が変わるため、特に専業主婦(夫)だった方にとっては非常に重要な制度です。
年金分割には2つの種類があります。
| 種類 | 内容 | 相手の同意 |
| 合意分割 | 婚姻期間全体の納付記録を、最大2分の1まで夫婦の合意で分割する | 必要 |
| 3号分割 | 平成20年(2008年)4月以降の、第3号被保険者期間の納付記録を一律2分の1で分割する | 不要 |
注意点として、年金分割の請求期限は離婚成立日の翌日から原則2年以内です。この期限を過ぎると分割請求ができ
なくなりますので、離婚成立後は早めに年金事務所での手続きを行う必要があります。
なお、年金分割の対象となるのは厚生年金部分のみで、国民年金(基礎年金)部分は分割の対象になりません。また、「夫の年金がそのまま半分もらえる」という制度ではなく、あくまで「保険料納付記録」を分けるものなので、実際に受け取れる金額は人によって大きく異なります。事前にお近くの年金事務所で「情報通知書」を取り寄せ、分割した場合の見込み額を確認しておくことをおすすめします。
③退職金|婚姻期間に対応する部分は財産分与の対象
退職金も、財産分与の対象になります。これは熟年離婚で大きな金額が動くポイントです。
すでに支給された退職金はもちろん、将来支給される退職金についても、支給される蓋然性が高い場合(あと数年で定年など)は分与対象になるのが裁判実務の傾向です。
分与対象となるのは、勤続期間のうち婚姻期間に対応する部分です。一般的な計算式は次のとおりです。
分与対象額 = 退職金額 × (婚姻期間 ÷ 勤続年数) × 分与割合(通常は2分の1)
計算例 退職金2,000万円、勤続35年、そのうち婚姻期間が25年の場合: 2,000万円 × 25/35 × 1/2 = 約714万円が分与対象の目安
退職金の計算は、就業規則・退職金規程の確認や、別居時点の評価額の算定など、専門的な判断が必要な場面が多くあります。漏れなく請求するためには、退職金規程のコピーを早い段階で確保しておくことが重要です。
④住居の問題|持ち家・住宅ローンをどうするか
熟年離婚で見落とされがちなのが、離婚後にどこに住むかという住居の問題です。
長年住み慣れた自宅を売却するのか、夫婦どちらかが住み続けるのか、住宅ローンが残っている場合はどう精算するのか。これは単なる感情の問題ではなく、その後の生活設計に直結する重要な論点です。
主なパターン
- 売却して現金を分け合う:もっともシンプル。住宅ローン残債があるかどうかで対応が変わります。
- 夫婦どちらかが住み続ける:住み続ける側が他方に代償金を支払うのが一般的。住宅ローンが残っている場合、名義変更や借り換えの問題も発生します。
- 賃貸に出して家賃収入を分ける:選択肢としてはあり得ますが、共有関係を残すと将来トラブルになりやすいため慎重な検討が必要です。
特に住宅ローンが残っているケースでは、銀行との交渉、不動産の評価、税金の問題などが絡み合い、当事者だけで判断するのは難しい場面が多くあります。離婚を考え始めた段階で、現在の住宅ローン残高と不動産の市場価値を把握しておきましょう。
【現在は2年→5年】民法改正で熟年離婚はどう変わった?
熟年離婚を考えるうえで、ぜひ知っておいていただきたいのが民法改正による財産分与の請求期間の延長です。
財産分与の請求期間が「離婚後5年」に延長
これまで、財産分与は離婚成立から2年以内に請求しなければ家庭裁判所に申し立てができなくなる、というルールでした。
しかし、改正民法が2026年4月1日に施行され、現在は離婚成立から5年以内まで請求が可能となっています(新民法768条2項ただし書)。
この改正により、たとえば「離婚を急いでしまい、財産分与の話し合いが不十分なまま離婚届を出してしまった」というケースでも、以前より長い期間にわたって財産分与の請求ができるようになりました。長年積み上げた資産が大きい熟年離婚にとっては、特に意義のある改正です。
経過措置に注意|2026年3月31日以前に離婚した方は「2年」のまま
ただし、注意点があります。2026年3月31日以前に離婚が成立している場合は、従来どおり「2年以内」のルールが適用されます(民法附則4条)。
過渡期にあたるため、ご自身がいつ離婚したか・これから離婚するかによってルールが変わります。離婚後しばらく経ってから財産分与を請求したい方は、まずは弁護士に時効・除斥期間の確認をすることをおすすめします。
なお、年金分割の請求期限は引き続き原則2年である点にも注意が必要です。財産分与は5年でも、年金分割は2年。同じ「離婚後の請求」でも期限が異なるため、年金分割は離婚成立後できるだけ早く手続きを進めましょう。
熟年離婚のメリット・デメリット
熟年離婚は決して「ゴール」ではなく、その後の長い人生の「スタート」です。決断する前に、メリットとデメリットを冷静に天秤にかけることが、後悔しないための第一歩になります。
熟年離婚のメリット
- ストレスから解放される:長年のモラハラ・価値観の不一致・家事負担の偏りなどから解放され、心身の健康を取り戻せる
- 自分のための時間が持てる:これまでできなかった趣味・学び・人付き合いに時間を使える
- 生活リズムを自分で決められる:配偶者の生活時間に合わせる必要がなくなる
- 配偶者の親族との関係から離れられる:介護負担や嫁姑問題から解放される
- 新しい人間関係を築ける:友人関係・恋愛関係も含めて、自分の意思で築き直せる
熟年離婚のデメリット
- 経済的な不安:財産分与・年金分割を受けても、これまでの生活水準を維持できないことがある
- 孤独感:特に配偶者以外の人付き合いが少なかった方は、急に孤独を感じやすい
- 健康面のリスク:体調を崩した際に頼れる人が身近にいない不安
- 子どもや親族との関係への影響:成人した子どもであっても、両親の離婚は精神的な負担となることがある
- 再就職の難しさ:長年専業主婦(夫)だった場合、就労による収入確保が難しい場合がある
熟年離婚で「後悔した」と言われる典型パターン
実際に熟年離婚を経験された方が後悔されるケースには、いくつかのパターンがあります。
- 財産分与・年金分割の取り決めが不十分で、離婚後の生活費が足りない
- 住居を急いで手放したため、家賃負担が重くのしかかっている
- 仕事を確保しないまま離婚し、再就職が難しかった
- 離婚後の孤独感を想像できていなかった
- 「離婚さえすれば幸せになれる」と感情的に進めてしまった
これらに共通するのは、「離婚後の生活設計」がないまま離婚に踏み切ってしまったという点です。逆に言えば、しっかり準備を進めれば、後悔のリスクは大きく下げられます。
熟年離婚で後悔しないための準備チェックリスト
ここからは、実際に熟年離婚を検討されている方が、後悔しないために事前に進めておきたい準備を5つご紹介します。
①離婚後の生活費を試算する
まずは、離婚後に毎月いくら必要なのかを具体的に試算しましょう。家賃・食費・光熱費・通信費・医療費・保険料・交際費など、ご自身が想定する暮らし方をベースに家計簿を作ってみてください。
そのうえで、現在の収入や予定する収入(年金・就労収入・財産分与による資産運用益など)と照らし合わせ、赤字が出ないかを確認します。ここでギャップが大きい場合、離婚のタイミングや条件交渉の戦略を見直す必要があります。
②財産・年金記録を把握する
次に、夫婦の財産の全容を把握しましょう。
- 預貯金(夫婦双方の通帳・残高)
- 不動産(自宅・投資物件・実家関係)
- 有価証券(株式・投資信託・債券)
- 生命保険(保険証券・解約返戻金)
- 自動車(車種・年式・ローン残高)
- 退職金(退職金規程・見込み額)
- 住宅ローン・その他の借入金
別居後は相手方の財産情報にアクセスしづらくなるため、離婚を切り出す前の段階で、コピーや写真で控えを取っておくことが重要です。
年金についても、お近くの年金事務所で「年金分割のための情報通知書」を取り寄せておきましょう。
③住まいを決める
離婚後にどこに住むのか、目処を立てておきます。
- 自宅にそのまま住み続ける
- 自宅を売却して別の住居に移る
- 実家に戻る
- 賃貸物件を借りる
特に持ち家がある場合は、不動産の市場価値と住宅ローン残高を早めに調べておくと、その後の話し合いがスムーズです。
④仕事・収入源を確保する
長年専業主婦(夫)だった方の場合、離婚後の収入確保は大きな課題です。
- パート・アルバイトを始める
- 資格取得を検討する
- 趣味や得意分野を活かした収入源(在宅ワーク等)を準備する
「離婚後に考えればいい」ではなく、離婚前から動き出していることが、精神的にも経済的にも安定をもたらします。
⑤証拠の確保(不貞・モラハラがある場合)
慰謝料請求を視野に入れている場合は、不貞行為やモラハラの証拠の確保が不可欠です。
- 不貞:ホテルへの出入り写真、メール・LINEのやり取り、領収書など
- モラハラ:暴言の録音、日記、診断書など
証拠は、配偶者に知られないように慎重に保管してください。証拠集めの方法に迷う場合は、早めに弁護士に相談することをおすすめします。
熟年離婚の進め方|協議離婚から裁判離婚までの流れ
熟年離婚も、手続き自体は通常の離婚と同じ流れです。一般的には、次の3段階で進みます。
①協議離婚|夫婦の話し合いで決める
まずは夫婦間の話し合いで、離婚・財産分与・年金分割・慰謝料などの条件を決めます。合意ができれば離婚届を提出して離婚成立です。
熟年離婚では金銭面の取り決めが複雑になりやすいため、合意した内容は必ず離婚協議書(できれば公正証書)に残しておきましょう。口約束だけでは、後々支払いが止まったり、言った言わないのトラブルに発展したりするリスクがあります。
②離婚調停|家庭裁判所で第三者を交えて話し合う
夫婦間で合意ができない場合、家庭裁判所に離婚調停を申し立てます。調停委員という第三者を介して話し合いを進めるため、感情的になりがちな夫婦間の交渉よりも冷静に進められるのが特徴です。
熟年離婚の場合、財産分与や年金分割の計算が複雑なため、調停に進むケースは少なくありません。
③離婚裁判|判決で決着をつける
調停でも合意に至らなかった場合は、離婚裁判に進みます。裁判では、民法に定められた離婚原因(不貞、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、強度の精神病、その他婚姻を継続し難い重大な事由)が必要です。
裁判は法律の知識と立証活動が不可欠なため、この段階では弁護士のサポートがほぼ必須となります。
熟年離婚を弁護士に相談するメリット
熟年離婚は、若い世代の離婚よりも金銭面の論点が複雑で、しかも結果がその後の老後生活を直接左右します。だからこそ、早い段階で弁護士に相談する価値が大きい類型の離婚です。
財産分与の対象財産を漏れなく洗い出せる
熟年離婚では、預貯金・不動産・有価証券・保険・退職金・へそくりなど、対象となる財産が多岐にわたります。弁護士は、「どこに財産が隠れている可能性があるか」「どう請求すれば開示させられるか」といった実務的な視点で財産調査をサポートします。
年金分割・退職金など複雑な算定を任せられる
退職金の財産分与額の計算、年金分割後の見込み年金額の試算など、専門的な知識が必要な論点も、弁護士に任せれば適正な金額で交渉が可能です。「相手の言いなり」「自分で計算した金額が正しいか不安」という状況を避けられます。
感情的になりがちな配偶者との交渉を代行できる
長年連れ添ったご夫婦であればあるほど、お互いの感情が絡んで話し合いが進まないことが多くあります。弁護士が代理人として入ることで、直接顔を合わせずに冷静な交渉が可能になり、精神的負担が大きく軽減されます。
「もう顔を見たくない」「会うと萎縮してしまって本音が言えない」という方こそ、弁護士に間に入ってもらう価値が大きいと言えます。
離婚後の生活設計まで見据えたアドバイスが受けられる
離婚成立がゴールではなく、その後の生活が本当のスタートです。鈴木洋平法律事務所では、必要に応じて探偵や不動産業者など外部の専門家とも連携し、離婚後の住居・収入・人生設計まで含めた総合的な解決を心がけています。
熟年離婚に関するよくある質問(FAQ)
Q1.専業主婦でも財産分与は半分もらえますか?
A.原則として2分の1の財産分与を請求できます。
財産分与は、収入の有無ではなく「夫婦の協力によって築いた財産か」が判断基準です。長年にわたって家事・育児・介護を担ってきたことで、配偶者が外で働いて収入を得られたという貢献が評価されるため、専業主婦(夫)であっても2分の1ルールが原則として適用されます。
Q2.別居期間中の生活費(婚姻費用)は請求できますか?
A.離婚成立までは、収入の多い側に婚姻費用を請求できます。
婚姻費用とは、夫婦が婚姻関係にある間の生活費のことです。別居していても婚姻関係が続いている以上、収入の多い側は少ない側に対して婚姻費用を分担する義務があります。
熟年離婚では別居期間が長期化することも多いため、別居開始時点で婚姻費用の取り決めをしておくことが重要です。
Q3.相手が離婚に応じてくれない場合はどうすればいいですか?
A.離婚調停・離婚裁判という法的手続きに進む選択肢があります。
協議離婚は夫婦双方の合意がなければ成立しないため、相手が応じない場合は家庭裁判所での調停に進みます。それでも合意に至らない場合は裁判となり、不貞・悪意の遺棄・3年以上の生死不明・強度の精神病、その他「婚姻を継続し難い重大な事由」のいずれかが認められれば、判決で離婚が認められます。
長期間の別居や夫婦関係の破綻が認められれば離婚が成立するケースもあるため、相手が拒んでいる場合でも諦めずに弁護士にご相談ください。
Q4.熟年離婚の弁護士費用の相場はどれくらいですか?
A.事務所や事件の進み方によって異なりますが、おおむね協議離婚で30万〜50万円、調停・裁判に進むと追加費用が発生するケースが一般的です。
ただし、財産分与の対象財産が大きい熟年離婚では、弁護士に依頼することで取得できる金額が費用を大きく上回るケースが多くあります。当事務所では、初回相談時に費用についても明確にご説明しますので、お気軽にお問い合わせください。
名古屋で熟年離婚を検討中の方へ|鈴木洋平法律事務所のサポート
熟年離婚は、これまでの人生を清算し、これからの人生の土台を作る、極めて重要な選択です。
「もう少し我慢すべきか、それとも決断するべきか」 「経済的にやっていけるかどうかが不安」 「相手に切り出してから揉めるのが怖い」
こうしたお悩みは、一人で抱え込まず、まずは専門家にご相談ください。鈴木洋平法律事務所は、名古屋市を中心に離婚問題に注力し、これまで愛知・三重・岐阜の東海三県の多くの離婚案件を解決してきました。
探偵や不動産業者など外部の専門家とも連携し、財産調査から離婚後の住まいの問題まで、総合的に解決できる体制を整えています。ご近所・職場・ご家族にも秘密で手続きを進められるよう配慮しておりますので、「相談していること自体を知られたくない」という方も安心してご利用いただけます。
これからの人生を、後悔なくご自身の手で選び取るために、まずはお気軽にお問い合わせください。
執筆者情報

- 鈴木洋平
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最も大事なこと、それは、お客様と信頼関係を構築すること。
弁護士にしか話せないこと、言えないこともあります。時間をかけても信頼関係を構築することが何より大切だと思っています。話しにくいこと、言いたくないことも出来るだけ話してもらえるよう、私はまずお客様の話す内容を時間をかけて細部までよく聴き、真意をつかみ取るように意識しています。お客様の話す内容については、単にご要望を伺うだけではなく、何故そのような心情に至ったのかを背景事情も踏まえて私なりに分析し、お客様の真意に見合った解決案を提示することを心がけています。
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