調停離婚

調停離婚とは、夫婦間で離婚の意思の合致が得られない場合や、離婚意思の合致はあるが慰謝料や財産分与、子供の親権などの離婚条件を夫婦間の話し合いでまとめることができない場合に、家庭裁判所に離婚の調停を申し立てて、離婚することを言います。

 

離婚トラブルの場合は、法的な面のみならず非法的な面(感情的な部分や経済的な部分)を多分に含みますので、すぐに訴訟で解決するのではなく、まず調停で解決することが義務づけられています(調停前置主義)。

 

調停離婚では、調停委員に夫婦間の調整をしてもらいながら、離婚に関するあらゆる問題について同時に話し合いを行い解決できます。しかし調停離婚でも、調停の結果、協議離婚と同様に夫婦間の合意が得られなければ離婚はできません。

 

調停離婚の手順

調停離婚の手順を簡単に記載すると下記のようになります。

1)家庭裁判所への申し立て

2)呼び出し状の送付

3)第1回目調停

4)第2回目調停~最終調停

5)調停調書の作成

 

1)申し立て

申し立ては、夫婦のどちらか一方のみで行うことができます。全国の家庭裁判所にある夫婦関係事件調停申立書(裁判所に備え付けられています、また裁判所のホームページでも公開されています)にて書面で申し立てることになります。

 

裁判所への手数料として、調停1案件につき印紙が1200円分、切手が計数百円分必要です(平成29年3月現在の名古屋家庭裁判所の運営)。

 

調停申立書は、簡単に記載できますが、親権者や、養育費、財産分与、慰謝料の金額の記入欄があり、希望金額の記載が必要です。調停では、この申立書の金額をもとに、離婚条件の調整をされます。金額の見当がつかない場合は、事前に弁護士に相談するなどして相場を理解しておいたほうがよいでしょう。

詳しくは最寄りの家庭裁判所で確認するか、お気軽に弁護士までお問い合わせください。

 

2)呼び出し状の送付

申し立てが受理されると、1週間~2週間後に家庭裁判所から第1回目調停期日が記載された呼び出し状が当事者双方に郵送されます。調停期日にどうしても出頭できない場合は調停期日の数日前までに期日変更申請を家庭裁判所に申し出する必要があります

 

3)第1回目調停

調停には必ず当事者本人が出頭しなければなりません。弁護士を代理人として出頭させることができますが、本人と弁護士が同時に出頭することが原則です。どうしても本人が出頭できない場合には、弁護士のみの出頭でも認められていますが、やむを得ない事情がない限り調停には必ず出頭するようにしてください。

 

1回目の調停では、調停委員から、調停の意味や手続について説明を受けます。その後、調停委員が交互に当事者から事情を聞いていきます。1回にかかる調停時間は、2~3時間です。これは夫婦それぞれから30分程度、調停委員と話し合いを数回繰り返すためです。

 

調停では、調停の意味や手続きの説明、調停が成立する際には、原則当事者双方が同席しますが、それ以外は、当事者は顔を合わすことなく、別々に調停委員と話しをすることができます。なお、調停委員(男女各1名ずつの計2名)については、基本的には冷静に、あなたの言い分を聞き取ってくれます。

 

ただし、中には強引に話をまとめようとしてくる方や、驚くような提案をしてくる調停委員もいないわけではないです。このような場合には、調停委員の対応に一喜一憂することなく(調停委員は裁判官ではありません)、冷静に、自分の主張とその正当性を示すことに注力しましょう。

 

4)数回の調停

調停は2回目、3回目と約1ヶ月間隔で行われます。ただし、2か月、3か月先になることもあります。離婚の調停が成立する際には、必ず当事者本人の出頭が求められ、弁護士等による代理人のみの出頭は認められません。

 

5)調停調書

調停調書の作成

数回の調停を行い、夫婦が合意に達すると調停調書が作成されます。調停調書には離婚することに合意したこと、親権やお金に関する事項が記載されます。そして調停調書が作成された後には、不服を申し立てることや調停調書を取り下げることはできません。作成する際には、納得できるまで説明を受けましょう。

 

離婚届の提出

離婚届は調停調書作成日を含めて10日以内に、調停を申し立てた側が、調停調書の謄本、戸籍謄本を添えて、申立人の所在地または夫婦の本籍地の市区町村役場へ提出します。夫婦の本籍地の市区町村役場へ提出する際には戸籍謄本は不要です。

 

調停離婚に基づいて離婚届を提出する場合、調停を申し立てた側の署名捺印があれば、離婚届を提出することができます。届出期間が過ぎた場合でも離婚は無効になりませんが、5万円以下の過料となります。

なお,調停離婚の場合、調停成立時が離婚日となりますので、離婚届の提出日が離婚日となるわけではありません。

 

6)弁護士の私見

これは私見ですが、私はできる限り、裁判までの移行はせずに、調停で離婚を成立させたほうが当事者にとって望ましいと考えています。

もちろん、相手方と条件が全く折り合わない場合や、相手方がそもそも調停に出廷しない場合には仕方ありません。

 
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